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ごめんね、ありがとう。

「ごめんねぇ~」

ダンナには妹が二人いて、
ワタシが電話を取ると、ダンナの上の方の妹は「もしもし」だとか自分の名前を言う前に
必ず開口一番そう言う女性だった。
別に謝る用事でもなんでもないのに、必ず。

下の方の妹(ここのブログにたまに登場する”はにまるママ”)とは
はにまるママがまだ独身の頃にはワタシと二人だけで香港旅行に行ったりもして、
気が合う存在なのだけど、
上の方の妹はどちらかと言うとおっとりした性格で、人より一歩下がってしまうタイプで
多分同じクラスにいても、正直親友にはなれないタイプだった。

そんな義妹が亡くなった。まだ30代だった。

病気が発覚して1年足らずの事だった。

どちらかと言うと前向きではない性格の義妹を襲った病は、本当に彼女を苦しめた。
ワタシに出来る事はといえば、「大した事ないんだよ」と笑って言ってあげることしかなかった。
でも本当にずっと辛かったと思う。
義妹の中で心の底から笑えることなんてなくなっていたと思う。

2月の京都、4月の東京、そして5月に再度京都へ。
最新の治療を受ける為に、夫である義弟について、ワタシやダンナも付き添いとして同行した。

本当なら実の妹に付き添って欲しかっただろうに・・・
まだ幼い子供がいる”はにまるママ”は同行が叶わず、
ワタシのような役立たずの義理の姉なんかについてこられて、
かえって気を遣って、しんどい思いをしたに違いない。

入退院を繰り返し、ついに身体がいう事をきかなくなってしまった頃、
時間が許す限り義妹のそばにいてあげた。 
邪魔かもしれなかったけれど、
それでも自分で出来ない事を、代わりにやってあげたりして。

最初は「ごめんねぇ、ここさすって」と申し訳なさそうに言っていたのに、
いつの間にか

「違う、もうちょっと下」
「氷取って」
「身体起こして」
「カルピス飲みたい」    

・・・とか言ってくれるようになっていて、
ワタシも色んな事を要求されるのがとても嬉しくなっていた。

ある日
「ねぇ・・・」 と声をかけるので
「ん?何?」と答えると
「手・・・手握っとって」   と言われた。

ワタシにとって決して親友になれないタイプだった彼女は
気が付くと
ワタシの本当の妹になっていた。

時々、「助けて・・・」
辛そうに言っていた妹。
うまく言葉を見つける事が出来ず、
「大丈夫やけん」としか答えられなかった。
本当にダメダメな姉をどうか許して欲しい。

亡くなる3日前はちょっと元気になり、血液検査の数値も良くて
「少しずつよくなっていくよ、これから」 と言うと
いつも泣き言ばかりだった妹の口から
「よかったぁ~」 という言葉が出た。
それを聞いて、心の底からワタシは喜んだ。
そんな台詞、病気を患ってから初めて聞いたような気がした。

2日前はまたちょっと元気になっていた。
毎日病院に行っていたのに、
翌日と、翌々日はどうしても行けないので
帰り際 「明々後日には絶対来るけんねっ!!」と言って
そしてバイバイとワタシは手を振った。
妹は「うん、ありがと~」と手を振り返してくれた。

それがワタシにとっての妹の最期の言葉だった。

いつも電話口で最初に
「ごめんねぇ~」と言っていた妹の
最期の言葉は
「ありがとう」 

突然の死だった。

”もしかしたら本当に病気の折り返し地点に来たのかも知れない”
亡くなる3日前、ワタシは本気でそう思っていた。
けれど、妹の身体は限界まで来ていたのだ。
脳天気に喜んでいた自分が本当に愚かに思えた。

妹が亡くなった夜、家に戻ってから
「ありがとうな、色々・・・」とダンナはワタシにそう言った。
けれど、自分の愚かさを悔い、
そしてもう少し出来る事があったのかも知れないという思いで
ワタシはうなずく事も出来なかった。
そしてダンナと二人でずっと泣いた。

あれから数日経った。
スッキリとした気分には全然なれないけれど、
妹が残した子供達の前で、ワタシ達が泣いてばかりいてはいけない。

誰にも言わずこっそり一人で母親が入院していた病院に向かい
担当医だった院長先生にお礼を言いに行った中学生の長女。

亡骸を前に、闘病中によく母親が愛用していたダウンジャケットを
6月の暑い中ずっと着て、黙ってそこらじゅうをウロウロしていた小学生の長男。

妹の何よりの宝物だったこの子達のこれからを
妹の分までワタシ達みんなで守っていかなくてはならないのだから。
決して親にはなれないけれど・・・

今日もみんなでくだらない冗談を交わし、大笑いしたりした。
ふと妹の祭壇の遺影を見ると、妹も一緒になって笑っているように見えた。

妹へ
「よく頑張ったね。こちらこそ今までたくさんありがとうね」



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ともぷへ。

2月の京都はこういうワケでした。

やっぱり家にワンコ飼っててよかったよ。
癒してくれるもん。

> レオン、外出したら足にくっつき虫がついてなかなか取れないからと
> 足の毛短くしたら、ただの犬 になってしまった><

ただの犬って何よソレ(笑)
ブログにUPして~

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H氏へ

なんとまぁ夜中にコメントありがとう。

ワタシもいつものように半笑い女に戻って生きてく事に決めた!
心配させちゃ悪いもんね。
次回のブログは通常のアホブログに戻ります。
北斗晶ブログになんて負けないわv-91 最初に見るのはココにしなさい(笑)

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レッツらGo~♪
プロフィール

ミクロ嫁

Author:ミクロ嫁
身長183cmの(元メタボ)夫と
オスに間違われる大型犬
『ムク』(バーニーズマウンテンドッグ・♀)と
メスに間違われる体重2kgの小型犬『ジオン』(トイプー・♂)
そして150cm以下のワタシ

そんなデコデコボコボコ構成で
半笑いに楽しく暮らす
「チラシの裏に書いとけよ!」的
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